2009年 05月 24日
海辺のカフカ |
注)これから「海辺のカフカ」を読もうとしている人は以下見ないようにして下さい。
軽い本ばかり読んでいるのでたまには新書でもと思うが、何を読んでいいのピンと来ないので(つまりいつもほとんど役にたたない本ばかり読んでいる)、本棚のアフターダークと海辺のカフカをおもむろに出してきた。
ちょうど1Q84発刊まで1週間を切ったので復習になるか?まったく関係なしか?
海辺のカフカ発表は2002年9月なので7年近く前のことになります。一度読んで以来読み返していなかった。
猫(春樹の愛する)が残虐に殺されたり、舞台が四国の高松であること(例えば北海道で羊男が出てくるのはすんなり飲み込めるが)、その他カーネルサンダースや、~ing形の文章その他色々に当時の私(7年前ってだいぶ若いです)は少々戸惑った。
今回読み返してみて、ずいぶん親密な関係になれたと思う。というか面白くて仕方なかった。
カーネルサンダースのセリフをみると、春樹の根っこはやっぱり関西人だと思う(笑)
書こうと思っても書けないでしょ、、、
佐伯さんと20歳で死んでしまったその恋人は、明らかに「ノルウェイの森」の直子とキズキ。
若いうちから多すぎる死に立ち会ってきたという春樹の井戸はよほど深い、、
人は、結局若い頃に自分の半分くらいのものを置いてくるんじゃないかと思う。
それでも何かを損ねることなく生きていかなければいけない。
『純粋な現在とは、未来を喰っていく過去の捉えがたい進行である。実を言えば、あらゆる知覚とはすでに記憶なのだ』
アンリ・ベルグソン
『〈私〉は関連の内容であるのと同時に、関連するものそのものである』
へーゲル
さらにオイディプスの話や、六条御息所や菊花の約が重ねられている。
それから戦争のことは長編では必ず出てくる。
幅広く、様々な要素がぎゅうぎゅう詰めになっている作品である。
大島さんは素敵な登場人物で(世界はメタファーだ)、多いにカフカを支える。
ナカタさんもホシノちゃんもそうだが、様々な立場の人間を平等に扱っている印象も優しく残る。
若い人にぜひ読んでほしい。そのために書かれていると実感できたから。
どんな環境に生まれようとも、生き抜かなくちゃいけないのだ。
春樹は小説の中で暴力と闘っている、、、
世界の終わりの続きはいつか書くかもしれない、と何かで読んだ気もするが??これはそれだったの??
謎解きなんて言葉をよく聞くが、そこにあるものを感じればいいと思う。
私は作品以外のものはほとんど読んでいないし、これ以上詳しいことはよく解らない。
でもただただ愛読者でいたい。
春樹60才。1Q84楽しみだな。
軽い本ばかり読んでいるのでたまには新書でもと思うが、何を読んでいいのピンと来ないので(つまりいつもほとんど役にたたない本ばかり読んでいる)、本棚のアフターダークと海辺のカフカをおもむろに出してきた。
ちょうど1Q84発刊まで1週間を切ったので復習になるか?まったく関係なしか?
海辺のカフカ発表は2002年9月なので7年近く前のことになります。一度読んで以来読み返していなかった。
猫(春樹の愛する)が残虐に殺されたり、舞台が四国の高松であること(例えば北海道で羊男が出てくるのはすんなり飲み込めるが)、その他カーネルサンダースや、~ing形の文章その他色々に当時の私(7年前ってだいぶ若いです)は少々戸惑った。
今回読み返してみて、ずいぶん親密な関係になれたと思う。というか面白くて仕方なかった。
カーネルサンダースのセリフをみると、春樹の根っこはやっぱり関西人だと思う(笑)
書こうと思っても書けないでしょ、、、
佐伯さんと20歳で死んでしまったその恋人は、明らかに「ノルウェイの森」の直子とキズキ。
若いうちから多すぎる死に立ち会ってきたという春樹の井戸はよほど深い、、
人は、結局若い頃に自分の半分くらいのものを置いてくるんじゃないかと思う。
それでも何かを損ねることなく生きていかなければいけない。
『純粋な現在とは、未来を喰っていく過去の捉えがたい進行である。実を言えば、あらゆる知覚とはすでに記憶なのだ』
アンリ・ベルグソン
『〈私〉は関連の内容であるのと同時に、関連するものそのものである』
へーゲル
さらにオイディプスの話や、六条御息所や菊花の約が重ねられている。
それから戦争のことは長編では必ず出てくる。
幅広く、様々な要素がぎゅうぎゅう詰めになっている作品である。
大島さんは素敵な登場人物で(世界はメタファーだ)、多いにカフカを支える。
ナカタさんもホシノちゃんもそうだが、様々な立場の人間を平等に扱っている印象も優しく残る。
若い人にぜひ読んでほしい。そのために書かれていると実感できたから。
どんな環境に生まれようとも、生き抜かなくちゃいけないのだ。
春樹は小説の中で暴力と闘っている、、、
世界の終わりの続きはいつか書くかもしれない、と何かで読んだ気もするが??これはそれだったの??
謎解きなんて言葉をよく聞くが、そこにあるものを感じればいいと思う。
私は作品以外のものはほとんど読んでいないし、これ以上詳しいことはよく解らない。
でもただただ愛読者でいたい。
春樹60才。1Q84楽しみだな。
by soyuco
| 2009-05-24 10:27
| 日常